作者:荒木飛呂彦 先生
作品:ジョジョの奇妙な冒険
キャラ:J.P.ポルナレフ
アブドゥルとイギーという大きな犠牲を払いながらも、ヴァニラ・アイスを倒す事に成功したポルナレフは、とうとうラスボスであるDIOに遭遇する。
DIOはポルナレフに対して、立っている位置から階段を下りれば服従と見なしてまた配下に加えてやるとし、逆に階段を上れば反抗とみなして死を与えると警告する。
DIOへの恐怖のため過去に一度は屈してしまったポルナレフだったが、仲間達との共闘の旅と仲間の犠牲を経て恐怖を乗り越え、強い闘志を持って階段を上るも、気づいた時には階段を下りていた、という摩訶不思議な経験を仲間に説明する名言である。
ポルナレフに服従のチャンスを与える優しきDIO様。
だがこれもDIOのスタンド能力を使ってポルナレフの心を操ろうとする策であった。
階段を上ったのに実は下りているポルナレフ。絶句して頭は混乱状態である。
何度階段を上っても、実は下りている。
そんな混乱状態のポルナレフにDIO様は、恐怖で無意識のうちに身体が服従を選び階段を下りたのだと優しく諭し、服従する事で人生の至上の喜びである永遠の安心感を与えると篭絡を試みる。
人心掌握術の達人であるDIO様らしく、かつスタンド能力により本人の無意識の行動であると錯覚させる策士である。
これはDIOがザ・ワールドの能力で時を止めて、ポルナレフの身体をよいしょっと階段の下まで移してからダッシュで元いた位置まで戻るという曲芸をやっていたという事であるが、その必死な曲芸をしているDIO様もぜひ見てみたいものである。